2017年11月14日

JIFA設立記念フォーラムより「一風堂のグルーバル戦略に迫る」に参加して

約合計2時間の講演とパネルディスカッションは、非常に短く感じた。

1部は株式会社力の源ホールディングス 代表取締役会長 河原成美氏の基調講演「すべての始まりは一人のお客様と一杯のラーメンから ー一億人の笑顔のためにー」

2部は河原会長とJIFA理事のワンダーテーブル 代表取締役秋元 巳智雄氏との「外食のグローバル企業を目指して」といいうパネルディスカッション形式。

多くの飲食関係者が参加する中、「失敗しても愚直に信じる道を進み続けること」という強い言葉が印象的であった。

 

上場企業という点でも華やかに映る反面、常に失敗を恐れず突き進む姿勢は、一風堂の幹部だけでなく、グループ一丸となって突き進む企業風土を感じた。

各国にいる社員教育、また国内でのラーメンを通した小学生向けのラーメン教室、さらに海外の方にも門を開いた「ラーメンコンテスト」などにも現れている。

課題解決にも丁寧に対応されている。

例えば、フランスの給与明細。日本や他の国より税金や社会保障に関して企業としては負荷がかかり、人件費は基本の1.8倍の負担になる。

過去ニューヨークの開店には4年の歳月を費やしたり、上海の合弁による出店も大きな課題があった、

塩に敏感な中国では「塩分を落とす」というローカライズや、人出不足には近い将来に備えAIも視野に入れるようだ。海外への展開の理由の一つには、社員はじめグループ全体に関わる者全ての夢に繋がり活気が出ること。

 

また国内に関しては、2010年からスタートしたのれん分け制度に関しても興味深かった。

のれん分けは日本古来からの素晴しい慣習でもある、

古き良きものを残しながら新しき良きものを取り入れ続けるという「変わらないために変わり続ける」という一貫した姿勢に非常に感銘を覚えたのは、私だけではないはずだ。

一つの道を突き詰めていくと深く広い世界が見えてくるという。

 

今後もアジアとアメリカには力を注ぎ、良きパートナーである世界の企業と強い信頼関係の元突き進んでいく。

流石厳しい選定基準の中、クールジャパンとして認められた企業だと思う。

83歳を迎えた時に、50周年となる展望を語った河原会長の言葉は非常に力強かった。

最後に、秋元氏の河原氏の想いを上手く引き出す能力には脱帽する。